ほらあなブログ

ちょっと気になることを調べたり考えたりした記録

冬がくるのにくるぶしソックスから衣替えできない

私の好きな靴下の長さはくるぶし丈です。なぜこの丈を推すかというと、「くるぶしが呼吸しやすいから」。くるぶしソックス以外の丈は、くるぶしの呼吸を妨げます。

初めてくるぶしが呼吸する感覚を味わったのは、私が小学校高学年の頃でした。夏の初め頃に屋外でスポーツレクがあったのですが、上級生が素足で運動靴を履いていました。悪いことだと思ったけれど、なんだか格好いいようにも見えたので目に留まったのです。
「あの6年生、靴下はかないで靴はいてるけどいいのかな」
友達とヒソヒソ話し合っているうちに、気になって気になってどうしようもなくなりました。そこで、その6年生に聞いてみることにしました。
「ねぇ、なんで靴下はかないの」
6年生は靴を脱いで見せてくれました。
「ちゃんとはいてるよ。くるぶし靴下」
それは、足首から上がない短い靴下でした。

友達と私は早速くるぶし靴下の真似をしました。靴下の履き口からくるくるとドーナツ状に巻き下ろすと、それっぽい見た目になりました。このとき私は「くるぶしで息ができるようになった」と思いました。しかしすぐに嫌になりました。玄関ドアのガラスに映った自分の脚を見て、泣きたくなりました。「くるぶしで息ができなくて苦しい」。

運動靴と脚の間にくるくる巻き下げたドーナツ部分があるので、脚が太く見えるのです。くるくるを元に戻して普通にしても脚は太く見えます。すねのおかしな場所に靴下で区切りができるせいで、脚が実際よりさらに太く感じられるのでしょう。

中学生になると、部活用の靴下にくるぶし丈を選ぶ子が多くなりました。
「お母さん、次から短い靴下買って」
地下足袋みたいで変な靴下と言いながらも、お母さんはくるぶし靴下を買ってきてくれるようになりました。
くるぶし靴下の日は短パンになっても安心して部活ができました。くるぶし靴下じゃない靴下の日は、どんなに暑くても短パンにならないことにしました。

制服を着るときのハイソックスには何も文句がありませんでした。ただし、絶対にひざ下までの長さがあるハイソックスでないといけません。中途半端な長さの靴下を履くぐらいならタイツを選びました。だって脚が太く見えるからです。

大人になって働くようになってからは、ほとんどくるぶし靴下を買いませんでした。スーツ着用の日はストッキングを履き、それ以外の服装のときはくるぶしの隠れる靴下を履きました。事務サンダルにくるぶし靴下をあわせると、逆に息ができなくなるからです。そんなことになるのは、私がくるぶし靴下と出会って以来、初めてのことでした。

今は自宅でできる仕事をしていて、靴下はくるぶし丈です。くるぶしが呼吸しやすいからです。そろそろ冬がきますが、まだ靴下の衣替えができていません。私は、くるぶしが呼吸しやすいのでくるぶし丈の靴下が一番好きです。

今週のお題「お気に入りの靴下」